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【主な症状と治療】〜確実に治る治療法が無いんです!!〜
後頭部にいわゆる10円ハゲが出来たのは20歳の時でした。皮膚科の先生からは「あまり気にしないで下さい」と言われ、塗り薬と飲み薬を処方されました。
ところが、毛が生えるどころか、髪は抜け続け、とうとう、自分の髪の毛だけでは隠しきれない程ひどくなっていきました。
病院でできる治療法は全て試みました。頭に紫外線をあてたり、注射を打ったり、ドライアイスをあてたりしました。また、頭皮をわざとかぶれさせる治療は、痒みがひどく、大変辛い思いをしました。
「髪を生やすのに、なぜ、こんなに辛い思いをしなくてはならないんだろう…」と思うと、涙がとまりませんでした。
病院を転々としましたが、何処も、治療法は同じものばかりで、そのうち、病院での治療には希望が持てなくなりました。
母は手当たり次第民間療法を調べ、私に押し付けてきました。そして私は、50万円もする、頭皮をマッサージする機械を買ってしまいました。しかし、何をやっても完治することはありませんでした。
【病気が故の生活の苦労】〜カツラ生活ってこんなに大変!!〜
カツラが必要になったとき、最初に訪ねたのはCMでおなじみの大手メーカーでした。値段は50万円と言われました。
髪を生やすことに散々お金を使った為、買うことができません。髪を生やすこともできず、カツラすら買えないとなると、本気で死ぬことを考えるようになりました。
そんな私の気持ちを悟ったのか、親が、高いお金を出してカツラを買ってくれました。
ところが、初めて買ったカツラは、とても、元にあった髪の代わりになるようなシロモノではありませんでした。どう見てもバレバレで、ヘルメットを被っているみたいでした。
なんとか工夫しようと、カットしてくれる美容院を探しました。しかし、カツラは高額で、失敗しても髪が伸びないので、いやがる美容院が多く、なかなか見つけられませんでした。風が強い日は、頭が気になるので、頭を抑えて歩きます。そんな私が滑稽なのか、職場ではからかいの対象になりました。カツラを被るマネをされたり、カツラを取られそうになったこともありました。
【脱毛症患者の抱える苦悩と現状】
当時私はバスガイドをしていました。
もともと明るいことだけがとりえで、人前で歌ったり、喋ったりすることが好きでした。
ところが、脱毛症になり、髪を無くしてしまったのと同時に、自信も無くしてしまいました。カツラで人前に立つことが怖くなり、仕事を辞めざるをえませんでした。
周りはみんな、気にし過ぎだと言いました。私は「人の気持ちもわからないくせにエラそうに言うな!」と、友達や親につっかかるようになりました。
つきあっていた人とも別れてしまいました。
テレビではハゲやカツラを笑いものにしているから、自分もバカにされているんだろうとどんどん卑屈になっていきました。そのうち、人と会うのが怖くなり、部屋に篭るようになりました。
このままずっと、髪は生えてこないのだろうか…
一生、カツラを使わなくてはならないのだろうか…
私は、この病気を抱えてしあわせになることができるのだろうか…
と、毎日が不安でいっぱいで、その気持ちを紛らわす為に記憶を無くすまで、お酒を飲むようになってしまいました。
【同じ病気の仲間と出会えて】
ひどりがもの会を知ったのは6年前でした。私のことを心配した知り合いが、ネットで調べて教えてくれました。そこで初めて、同じ苦しみを分かち合うことが出来ました。
情報交換し合うことで、カツラでおしゃれを楽しめるようになりました。カツラだからと諦めていた、プールやスノーボードにも挑戦できるようになりました。
そしてやっと、以前のように人前で喋れるくらい、精神的に回復することができました。
しかし、脱毛症患者の抱える困難は、何も変わっていません。現在、脱毛症患者は、治療を受けていない人を含めると、10万人を超えるといわれています。
しかし、この病気は、誰でもがひたすら隠しておきたい病気であるため、社会に広く知られていません。
病気でカツラを被っていることを人に伝えるのに、とても勇気がいります。就職活動に支障をきたす場合もあり、なかなか社会に出られない人もいます。
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