●「のんびりと歩こう」 Taichi/20/大学生
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15歳の時に髪が抜けて、この病気になってから「自分に自信をつけたい」と ずっ
と思っていた。大学に進学したのも大学生活の中で成長して自信をつけたかったから である。 大学に入学してからは、バンダナやビーニーキャップ(ヒップホップスタイルの人が
よくつけているやつ)の上にキャップを被ぶるというスタイルで生活する事にした。 知らない土地での一人暮らしということも含めいろいろと不安もあったが気が合う友
達もできて、順調なスタ−トだった。
ある日、同じクラスの顔見知り程度だった人達に声をかけられて遊んでから、その グループで行動するようになった。その人達は、しっかり勉強するし、しっかり遊ぶ
し、オシャレだし、かっこいいと思った。一緒に勉強したり、買い物に行ったり、遊 んだりすることがすごく楽しかった。服を買いに、県内一のオシャレなショップが並
ぶストリートに連れて行ってもらったことにより、ファッションに気を使うように なったし、人が多い中を歩くことを克服したりと成長することもできた。しかし、そ
の日々も半年ぐらいで終わった。その中の一人を些細な事で怒らしてしまった時、嫌 われたくないという強い気持ちから神経質にしつこい程謝ったりしたことが、また怒
りをかうことになり、気持ちが沈み、そのグル−プにいることさえ辛くなりそこから 離れた。
それからは、入学当初にできた気の合う友達と一緒にいたが、自分の居場所という のをずっと考えて気持ちが沈んでいた。「自分がこうであったら、あんなことになら
なかったのに」、「自分はこういう人間になりたい」と考えるが、 変わらない自 分。大学内にある相談所でカウンセリングを受けようと考えるが人に助けを求めるこ
とが自分を否定しているようで、行くのをためらった。
結局、「20歳という大人と される年齢にあと少しでなることだし、変わりた い」と思い、カウンセリングを受 けた。初めてだったので、先生にとりあえず話を聞いてもらった。気が付くと2時間
話し続けていた。少し気が楽になった。通い始めてから何回目かのカウンセリング で、自分自身はこの病気についてよく知っていないことに気付く。思い返してみれ
ば、発病してから母に連れられるままに治療にいき、いつのまにか行かなくなってお り、自分からは何も していなっかった。その日帰ってから早速、インターネットを使って調べた時、初
めてこの会の存在を知った。なんとなくわかっていたことだが、治療法が確立されて いないことや病気の原因について知った。そんなことより、会報
の一部の手記を読 むと、私とまったく同じ気持ちが書いてあったことに驚い た。一人ではないと思う ことができて、これをきっかけに私は変わっていった。「こうなりたい」と強く思う
ことで、自分を追い込んでいたことに気付き、少しずつ今の自分を認められるように なった。そうすることで、少しだが成長していることが実感できて、その成長してい
る自分が好きだと思い、いつの間にかあれだけ好きになれなかった自分を好きになっ ていた。自分の居場所とかも考えなくなった。 あせって自分を追い込むより、人間はそんなに強くはないと思うし、前に進む
ため に、つらい時には泣いたり、誰かに助けを求めたりして、ゆっくり進んでいけば良い と思う。これから、まだまだ不安なこともあるけれど、不安なことは先のことだし、
今は考えずに、しばらくは一歩一歩のんびりと歩いていきたい。
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