会員手記最新号 (29号)  2002/11/21UP
『会報29号』 (1)病気になって得た物  のぶちゃん:女性:埼玉県(正会員)
  

 皆様始めまして。まず始めに私がこの原稿を書こうと思ったのは、この病気になってよかったと思ったからです。こういう風に思えるまで月日を費やしましたが少しでも参考にして頂けたら嬉しく思います。
 私の場合幼い頃からアトピーがひどく、アトピーが大人になって改善すると同時に抜け始め、21才の時始めてのスキンヘッド。のち23才で完治そして25才位から抜け始め、今現在28才、スキンヘッドです。
 私は高校を卒業すると憧れだったバスガイドの仕事に就きましたが、入社して2年め位から抜け始め、かつらをかぶって仕事をしていましたが、ドライバーからのイジメにあったり、とにかく注目を浴びる仕事なだけに精神的につらく仕事は続けたかったのですが4年めで退職。そして私は「やりたい仕事もできないなんて…。」と自分を責めました。そして生活していくために深夜お弁当を作る工場で働き始めました。(ちなみにこういう所は髪が一本も食品に入らないようにする為、帽子にマスクなのでかつらであることはバレません)。
 元々プライドが高く目立ちたがりの私は「なんでこんな地味な会社で働かなきゃならないの?」とまた自分を責めましたが、そこで今の彼氏に人目ボレ。勇気を出して告白しOKをもらいました。そしてつきあって1ヵ月後始めて泊まりに行った時かつらである事を告白し、スキンヘッドの私を見せました。彼はびっくりしていたものの「そのうち、はえるんじゃん?」の一言だけで以前と変わらず接してくれました。
    ……… (中略) ………
 髪がなくても要は毎日楽しく生活できればいいのではないかと思います。私は頭の事は彼氏はもちろんの事、これから本当につきあっていきたいという友達にしか話していません。そういう意味では100%外見ではなく私の内面的な所を好きでいてくれてるわけだし、本当に信じられる男や友達をこの頭によって見つける事ができました。
 でも頭の事は同じ病気の人しか気持ちはわかってもらえません。そういう点ではひどりがもの会でたくさんの友達ができました。28才にもなって自分の全てを話せるお兄さんやお姉さん、弟や妹がたくさんできたみたいで、とにかく会のみんなに会う日が楽しみで仕方ありません。またこの病気のおかげで今の仕事に就き、病気だからとにかく健康でいる事を心がけたおかげで10kgの減量に成功したし、家事もできるようになりました。 こう考えるとこの頭によって得た物はたくさんあるし、本当によかったと思えるようになりました。

『会報29号』 (2)苦あれば楽あり!  Kabuちゃん:女性:東京都(正会員)
  

    ……… (前略) ………
 治療は、ありとあらゆることをした。副腎皮質フォルモン、漢方、針治療・整体・光線治療・温泉治療・気功、催眠治療、お払い、占い・・・。あげくの果てには、中国の漢方専門の国営病院にまで行ってしまった。西洋の薬を飲めばすぐ生えてくるのはわかっていた。だが、副作用が強く出る為、そう長くは続けられなかった。一度生えてくるという喜びを知ると抜ける時のショックは計りしれない。期待しては裏切られ、精神的に追い詰められた時期もあった。こんなことを繰返す度に、いつもベッドに潜り込み、声を殺して泣いた。
 家族には知られたくなかった。心配かけたくなかったからだ。特に母は、私より落ち込みが激しく、痩せ細っていく姿を見たくなかった。また、妹にも、私の前でオシャレをすることに対しての罪悪感を抱いて欲しくなかった。誰も私の為に犠牲になってほしくなかった。だから、我慢することが、いつの間にか当たり前になっていった。
 だが、ストレスが飽和状態になると、時々爆発してしまった。「私が何か悪いことをした?」「なぜ、私だけが、こんなに苦しい想いをしなければならないの!」「これから先、どうしたらいいの?」と…。誰も答えてはくれなかった。誰も教えてはくれない…。その答えは、自分で探すしかないんだ!その時、初めて自分の力で前へ歩みだそうと決心した。
    ……… (中略) ………
 ひどりがものセミナーで知り合った友人は、みんな元気いっぱいで、明るくかわいい人が多い。もちろん同じ病気だったからこそ知り合えたのだが、それを超えた同志として、これからもお付き合いをしていきたいと思っている。
 オフ会や旅行等で、楽しい時間を共有し、困った時に相談できる仲間がいるということは何よりも私の心のささえとなり、大切な存在である。だが、時として見なくてもいいものが見えてしまったり、見ないようにしてきたものを、直視しなくてはならなかったり、辛くなることもある。だが、その現実と向き合うことによって、より自分を成長させることが出来るのだとも私は思っている。病気病気と考えるよりも、もっと世界を広げてみたら、知性と教養が身につく(?) かもしれないし! 常に前進!常にポジティブに!そんな生き方が出来たら言うことないのだが…。
 今、私は人生で一番充実した日々をすごしているように感じている。病気になったことは、とても辛かった。だが、病気になっていなかったら、きっと こんなにまで"人"それから"自分自身"も好きになっていなかったかもしれない。ちょっと大袈裟かもしれないが、今の素直な気持ちだ。
 私の戦いは、あとどれくらになるかわからない。半分は、「いつか治る!」と信じ、そして半分は「一生治らない」と思っている。だが、どちらに転んでも、最後には「いい人生だった」と言える生き方をしていきたい!